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Viva 地球 生物多様性国際ユース会議 in 愛知2010

分かち合いと理解の果てに紡ぎだされた、ユースの声

 10月名古屋市で開催される生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)を前に、世界の青年が愛知に集い、生物多様性に関する議論を深める『生物多様性国際ユース会議in愛知2010』が、8月23日(月)から27日(金)まで愛知県東浦町のあいち健康プラザをメーン会場にして開催された。同会議には、世界66カ国から70名と国内から30名、計100名の高校・大学生が参加。考え方や文化の違いを乗り越え、世界の生物多様性の問題点や自らの活動経験を分かち合い、解決策を真剣に討議、模索した。

 最終日の27日には『生物多様性国際ユースフォーラム』が名古屋大学豊田講堂で開催され、一週間にわたる議論の成果がユース宣言として発表された。声明文は、ユースの代表者がCOP10の閣僚級会合で各国首脳らに向けアピールする予定だ。

主催:環境省   共催:外務省、愛知県   協賛:イオン環境財団
協力:名古屋市、三重県三重郡菰野町、愛知淑徳大学
後援:生物多様性条約事務局、国連環境計画(UNEP)、国立大学法人名古屋大学

ユースの声を閣僚級会合へ

66カ国の若者がときには夜を徹して激論を展開

 生物多様性国際ユース会議がスタートしたのは2年前。ドイツ・ボンで開かれたCOP9から。このときに次回の議長国となった日本は、「ユース会議で声明文を作り、閣僚級会合で発表する」というボンでの成果を引き継ぐとともに、その前段階として昨年にアジアユース会議を名古屋で開催。すべて英語で行われる国際会議をアジアでも行って、今回の会議へと発展させた。生物多様性条約に関する国際会合の経験豊富な三重大学の朴恵淑(パク・ケイシュク)教授と日本自然保護協会の道家哲平氏がアドバイザーを努めた。

若者らしさが際立つアイデアや表現

COP10で首脳らに届けられる声明文を発表

 青年代表としてCOP10で何を伝えたいのか、何を訴えたいのか-。

 参加者らは事前に各々が寄せた170余りの声明文の素案となる意見書を全員で読み合わせて文言を絞り込み、テーマ別のワークショップを展開したり、各国の先進的な取り組みとして発表されたベストプラクティスを研究するなど、声明文の内容をより完璧なものに近づける作業に終始した。

 また世界で起こっている生物多様性を脅かす問題点などについて共通の認識を得る目的で、『生物多様性マップ』を作成。アクションプランにおいては、グーグルアースを使用し特定地域をクリックすると地域の問題を具体的に知ることができるといったウェブの利点を活用し、迅速に世界の若者のネットワーク構築を目指すことなどが発表された。

2050年の世界のために、次の10年ですべきことを

 異なる国々から集まった100人の議論は、最終日にはひとつにまとまった。持続可能でない経済発展や不十分な国際協力によって、生物多様性の損失と生態系サービスの低下が増大している現状を共通認識とし、40年先の2050年までに生物多様性を回復させ、あらゆる生き物と持続可能に共存する社会を創るという長期目標を立てた。それを達成するための中期目標として、『全ての政府が2020年までに生物多様性を保全し、自然資源の利用を規制し、生物多様性から得られる利益の公正かつ衡平な配分を確保することを期待する』と宣言した。

関心のあるテーマに集い練り上げた、行動計画(アクションプラン)

違法な野生動物の取引に関して現状を調査し解決策を探る

ガーナにおける野焼きの延焼を防ぐための教育活動

スポーツ選手にTシャツを着てPR活動に一役買ってもらうなど、スポーツを通して生物多様性の理解と関心を深める

ウェブを活用し国際的なユースネットワークを構築

国際生物多様性週間を設定し、テーマソングやキャラクター、商品開発を行い、メディアで大キャンペーンを行うことで生物多様性の認知度を一気に高める

消費者意識の変革を促す行動として地産地消を促進

など。

その他の声明文

生物多様性の問題が京都議定書後の協定の一部として、気候変動の緩和と適応戦略に組み込まれることを求める

2020年までに生物多様性の状態を監視、報告、評価するための目標を定めた法的拘束力のある枠組みを実行することを、政府に呼びかける

経済活動を計画する時に、生物多様性の価値の評価および実証に、より多くの優先付けや重視がなされることを期待する

2015年までに参加国による批准後速やかに、ABS議定書を含む拘束力のありかつ実施可能な法の実行と、その上で、生物多様性の持続的な利用とその利用から生じる公平な利益の配分を確実にすることを、期待する

など。(抜粋)

Vol.2 生の声を聞き、広がった視野

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