インタビュー

愛知商業高校 愛商ユネスコクラブ

みつばちを活かした商品開発やツアーで「文化のみち」のまちづくりに貢献

 学校で飼育しているみつばちから採れるはちみつを活かした商品開発や女性としての魅力を磨く日帰りツアーの企画などに取り組んできた愛知商業高校のマーケティングクラブは、昨年12月に同校がユネスコスクールに認定されたのを機に、ユネスコクラブに衣替えし、ESD(持続可能な開発のための教育)の視点から活動の幅を広げようとしています。クラブのメンバーに、ふだんの活動やESDへの思いを聞きました。

これまでどんな活動をしてきましたか?

岩室美咲さん  私たちは、学校のある名古屋市東区の「文化のみち」のまちづくりに貢献するために、校舎の屋上でみつばちを飼育しています。みつばちという一つの生物を核に、自然環境、地域との交流、はちみつを使った商品開発、開発したアイスを通しての被災地との交流など、いろいろなことを学び、体験しています。

商品開発した、「徳川はちみつ」、「希望のはちみつりんご」アイス、「はにぃ〜もういろう」。

鶴田紗也さん  採れたはちみつは「徳川はちみつ」と名付け、地域のブランドとなるよう商標登録もしました。蜜源は徳川園で、春にはボタン、夏にはサルスベリの香りがするはちみつが採れます。そのはちみつと岩手県陸前高田市の「米崎りんご」を使って「希望のはちみつりんご」というアイスクリームを開発しました。買ってもらうことで被災地を支援することにつながり、イベントなどで販売しています。文化のみちのお店でも、徳川はちみつを使ったデザートを販売してもらっています。
岩室美咲さん  文化のみちを活性化させたいという思いで、地域通貨「はにかむコイン」を使った「“文化美人”へのみちを歩こうツアー」も企画し、昨年夏の「第五回観光甲子園」でグランプリを獲得しました。旅行会社が商品化して今年3月に行われたツアーは、老舗料亭で礼儀作法を学んだり、徳川園で書を習ったりして、参加した若い女性たちにとても好評でした。

一年生の皆さんは、このクラブでどんな活動をしていきたいですか?

大切なみつばちの世話も自分たちでしっかり行っています。

菅むつみさん  活動を通してESDという言葉を初めて知り、言葉だけでなく写真を使ったり、自分たちの活動を例に物語を作ったりして、小さな子どもたちにもっと分かりやすくESDを広めていきたいと思いました。また、みつばちがいなくなると、野菜や果物に大きな影響が出ることを伝えて、自然環境の大切さを訴えたいと思っています。

毎日ミーティングを欠かさない愛商ユネスコクラブ。

林志央理さん  このクラブは活動範囲が広く、自分から提案したり発信したりできます。未来を担っていくのは私たちの世代で、私たちが発信すれば、同じ高校生たちがESDについて考えるきっかけになると思うので、高校生ならではの視点から積極的にESDについて発信していきたいです。
遠藤沙絵さん  私も、世界の若者たちがESDについてどんなことをしているかなどを知って、ESDをまだ知らない人にも分かりやすく発信していきたいです。また、希望のはちみつりんごの販売は、震災を風化させないため、一回だけで終わらない継続的にできる活動で、とても魅力を感じています。
加藤ななさん  みつばちの蜜源となる花を調査するフィールドワークで地域を歩いたら、「アイス知ってるよ」「食べたことあるよ」と声をかけてもらいました。そういうつながりを大切にすることで活動も広がるし、希望のはちみつりんごを知ってもらうことは被災地支援につながるので、人とのつながりを大切にしたいと思います。
梅田晴香さん  クラブは土日も休みなしで、イベントでの発表、観光のこと、陸前高田との交流などいろんな話し合いや準備を同時進行で進めています。8月には、陸前高田市の高田高校を訪問します。希望のはちみつりんごを一緒に販売したり、仮設住宅を尋ねてお年寄りにアイスクリームをプレゼントするなど、今後も陸前高田の皆さんと継続的に交流できるようなきっかけづくりができたらいいなと思っています。

中日新聞朝刊 平成26年6月5日付掲載

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