インタビュー

環境=文化NGOナマケモノ倶楽部共同代表 小澤 陽祐さん

ナマケモノに学びスローライフ提案 若い世代の気づきで行動呼び起こす

 ナマケモノ倶楽部が生まれて今年で15年になります。ナマケモノは怠惰な動物のように見えますが、実は、筋肉が少ないためにスローな動作になり、エネルギーをあまり使わずにすみ、木の根元に穴を掘りフンをして摂取した栄養価の半分くらいを木に返すなど、すごくエコな動物なんです。このナマケモノに学んで、大量生産、大量消費、大量廃棄のライフスタイルを見直そう、とスローライフを提案してきました。

ムーブメントでスローライフを啓蒙

 電気を消して、スローな時間の中で省エネや平和について考える時間を持とうという100万人のキャンドルナイトや、各家庭の電気の最大使用量を定めるアンペア設定を一ランク下げて、家庭の暮らしを見直そうというアンペアダウンをはじめとする、様々なムーブメントに取り組んできています。自然に寄り添うスローな生き方を学べるエクアドルや、国民総生産(GNP)に代わる指標として、いかに幸せかを表す国民総幸福(GNH)を国王が提唱しているブータンへのスローツーリズムも実施してきました。

フェアトレードを気軽に親しめる様におしゃれなパッケージを心がける

おいしいコーヒー通じて伝える役割

 フェアトレードのオーガニックコーヒーを扱う有限会社スローも、ナマケモノ倶楽部の活動の一環として誕生しました。当時まだ20代で、若い世代が気づき、行動を起こさないとまずいと感じていた時でした。多くの人が飲むコーヒーを通じて、無農薬栽培やフェアトレードなどの意味を伝えていくことが僕たちの役割と感じています。世間に広がっていくには、おいしくて、かっこよくなくちゃいけないと思い、自社焙煎に力を入れたり、おしゃれなパッケージにしたりと、いろいろ工夫しました。東日本大震災以降、特にフェアトレードへの関心が高まっており、最近では、大切な人へのギフトにも使ってもらえるようになっています。

セヴァン・スズキさん 講演会を全国で開催

 そして今年の2月11日から25日まで、カナダからセヴァン・スズキさんを招待して全国で講演会を行っています。約6年ぶり、3・11以降では初めての来日です。彼女は12歳のころに国連環境開発会議(地球サミット)で「直し方のわからないものを壊し続けるのはもう止めてください」とスピーチを行い、一躍環境活動の象徴的存在となりました。当時から約20年経ち、彼女も今や二児の母。ツアータイトルにもなっている「Love is the Movement!」(愛は運動です!)という彼女の言葉は、僕たちの運動の根底にある考え方を表現していると思います。子どもを愛することと同じように、未来を守る世代のことも愛せば本当に必要なことが見えてきます。エネルギーや温暖化など地球上では様々な問題が絶えませんが、彼女が語ることで、一人ひとりが愛を持った行動を始めることを望みます。

中日新聞朝刊 平成26年2月20日付掲載

ホームページ:Slow coffee

「愛の力で動き出そう」セヴァン・スズキさん名古屋で講演

 地球とのフェアトレードをテーマに語り合う、「セヴァン・スズキのLove is the Movement!」が2月14日、名古屋市東区のウィルあいちで開催された。フェアトレード名古屋ネットワークをはじめとする愛知県内のNPO・企業による地球とゆかいな仲間たちが主催した。(共催・ナマケモノ倶楽部など。)

「子どもの声に耳を傾けることが大切」と語るセヴァン・スズキさんとナマケモノ倶楽部の辻信一さん

 セヴァン・スズキさんがブラジルの国連環境開発会議(地球サミット)で伝説に残るスピーチを行ったのは12歳の時。今も環境活動家として活躍しているセヴァンさんは講演で、地球環境問題の深刻化にもかかわらず、世界の国々の政治は大量生産・大量消費の経済活動から脱却できずに危機を迎えていると指摘。一方で、草の根レベルでは、自動車より自転車の数が多いベルギーのゲントなど、変化の兆しが世界中で見え始めていると強調し、「子どもたちの声に耳を傾けることが大切です。お金の原理ではなく、人間の持つ最も大きな力である愛を導きにして、よりよい社会をつくるように動き出しましょう」と呼びかけた。

 同県内で活動する6人がセヴァンさんと語り合う円卓会議では、それぞれの“地球の直し方”を紹介した後、中学生が「やるべきことを見つけ、動き出し、必ず20年後のセヴァンさんに報告することを約束します」などと、力強くメッセージを読み上げた。

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地球のいのち、つないでいこう

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