インタビュー

タレント/エシカル・ペネロープ(株)代表 原田 さとみさん

多様な“思いやり”の伝え方 「エシカルでいきましょ」

 この「薪運びの女性の手織りショール」は、貧しい生活のため、山から燃料となる大量の薪を背負って街まで運んで身体を悪くしていたエチオピアの女性たちが、機織りを習得してつくったものです。ショールを作ることで薪を運ぶ重労働から解放され、その収入で生計を立て、子どもたちを学校に行かせることもできるようになったんです。

良心ある商品で買う人も安心できる

 私たちは、この商品のように(1)地球環境に負荷をかけない素材、(2)児童労働などの搾取がない人道的な労働環境、(3)地域に伝わる伝統の継承、(4)確かな質とデザイン、の4つをエシカルの定義としています。エシカルは「倫理的な」というのが直訳ですが、私は「思いやり」とお伝えしています。皆さん優しい気持ちで、よくご理解くださいます。

 お店で商品を見て「かわいい」「すてき」って言ってくださる方に、生産の背景を説明すると、さらにその品を愛おしく思ってくださいます。売る側が健全な良心ある商品を提供していたら、買う人は安心ですよね。自分の安心だけじゃなくて、地球の安心、生産者さんへの思いやりの安心。例えば、オーガニックコットンを推進する第一の理由は、地球の自然と綿花栽培に携わる人たちの健康を守るためです。通常のコットン生産には農薬や枯葉剤が大量に散布され、土壌や空気・河川の汚染が懸念されています。その農薬が原因で年間20000人もの命が犠牲になっているといわれています。みなさんには商品と共にそんな世界の問題もお伝えしたいのです。

プロがプロとして貢献することが大事

 パリの展示会「エシカル・ファッションショー」に出会ったのが、私にとってのエシカルのスタートでした。私はお店を経営しファッションに携わっていたのでファッションからエシカルに。建築家はエシカル建築、料理人はエシカル・レストラン、というように、プロがプロとして環境に配慮した素材で、良心ある行動で、思いやりのビジネスをおこなうことでエシカルが広がるでしょう。

 私がエシカルを推進し始めて4年くらいになりますが、じわじわと広がって、昨年には地球環境財団エシカルJAPANが主催する表彰制度「エシカルアワード」も始まりました。受賞したのは、自然エネルギー住宅や自然食品やインテリア、環境学習など様々な分野のエシカルなモノやコトでした。

「エシカルなごや」が動き出しました

 昨年12月に「エシカルなごや推進委員会」が発足しました。COP10一周年を記念して開催したイベント"エシカルでいきましょ"を今後も継続して開催し、エシカルという概念を普及していく団体です。委員の皆さんは、エコやリサイクル、国際協力、街づくりなど様々な分野で活躍されている方々で、エシカルクッキングやエシカルヨガなどアイディアもいっぱい出てきています。名古屋でのエシカルの認知度は他の地域より高いのですが、より多様に広がるために、様々な分野の人たちとエシカル・アクションを興して行けたらと思っています。

中日新聞朝刊 平成24年1月29日付掲載

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