インタビュー

リオ+20国内準備委員会共同議長 崎田 裕子さん

リオ+20に持続可能な開発の4つ目の柱「文化」を提案

 ブラジルのリオデジャネイロで1992年に開かれた地球サミット(国連環境開発会議)を機に、政府だけでなく産業界も市民も、地球規模で考え足元の実践から地球環境問題に取り組むように、世界は明確に方向転換しました。日本も94年に、循環、共生、参加、国際的取り組みの4つをキーワードに環境基本計画を作りました。

ワークショップを大規模に行い多くの意見が取りまとめられた

実践しながら考え政策形成の場に提案

 私は、環境分野のジャーナリストとしてやっていこうと心に決めていた時期で、参加というキーワードがとても印象深く、自治体や産業界の取り組みのほかに、私たちが暮らしの中で実践していくことがすごく重要だと思いました。その後、市民参加で課題を解決していこうという様々なチャレンジが増えてきました。私は、伝えるだけでなく、できるだけその中に入って、自ら実践し、実践しながら考えたことを政策形成の場に提案してきました。

 地球サミットから20年となる来年6月に開催される国連持続可能な開発会議(リオ+20)に向けて、7月にリオ+20国内準備委員会ができました。政府の呼びかけがきっかけですが、メジャーグループと呼ばれる女性、子供・若者、先住民族、非政府組織(NGO)、地方自治体、労働者・労働組合、企業・産業、科学技術コミュニティ、農業者の主要9分野の人たちが自主的に集まり、大規模なワークショップを開いて大勢の意見を元にして意見をまとめ、10月末に国連に「持続可能な開発の推進に向けた日本のステークホルダーからの提案」を提出しました。

自然資本を活かした仕事のあり方考える

 東日本大震災に対する世界からの支援への感謝の思いを伝えるとともに、原子力発電の抜本的な安全対策強化や、地域の自然を活かした"グリーン復興"などのメッセージをまず打ち出しました。そのうえで、持続可能な開発の4つ目の柱として、環境・経済・社会に「文化」を加えることを提案しています。

 また、リオ+20のテーマである持続可能な開発及び貧困根絶に向けた「グリーンエコノミー」の実現のために、日本は科学技術での貢献はもちろん重要ですが、自然資本(自然から得られる財やサービス)を生かしながら仕事のあり方を考える大切さを挙げています。歴史、文化を踏まえて自然を活かすことで地域の個性が生まれ、みんなが安心して心豊かに生きられる社会になるはずです。

エコライフ実践の大切さ感じてほしい

 来年に向けては、提案が取り入れられるよう働きかけをしながら、会議に参加する人たちへの情報提供もしていきます。震災を経験した私たちが地球温暖化や食糧危機など地球全体の問題に、さらに関心を持たなくてはと思いますし、この機会に、一人ひとりが暮らしの中でエコライフをきちんと実践していくことの大切さを改めて感じてほしいですね。

中日新聞朝刊 平成23年12月9日付掲載

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