中部の環境を考える

最優秀賞のチーム・セントレア座談会

楽しく緑化し「また来たい空港」に

愛知学院大学2年
浅井郁哉さん
(リーダー)

星城大学3年
田中嵩也さん

南山大学3年
中嶌由唯さん

金城学院大学4年
佐伯あすみさん

ファシリテーター
松本イズミさん

研究所顧問
飯尾歩
(中日新聞論説委員)

飯尾歩  「サスティナブル空港としてセントレアの屋内を緑でいっぱいにする」という課題を聞いた時、どんなことを考えましたか?
浅井郁哉  最初は、そんなに難しい課題ではないかなと思いました。緑化計画を考えればいいのかなと。
中嶌由唯  私も、最初は「サスティナブル」を無視していて、簡単だと思っていました。でも、緑を置くだけなら私たちがやる意味はないので、最後は、サスティナブルと緑化をどうつなげるのかに苦心しました。
田中嵩也  僕は、今まで環境問題にあまり関係のない分野を学んできたので、最初はどうしたらいいかよく分かりませんでした。

定義づけ言葉出し合う

左から飯尾顧問、ファシリテーターの松本さん、チーム・セントレアのメンバー

飯尾歩  サスティナブルと緑化をつなげるのは、ファシリテーターから示唆したのですか?
松本イズミ  みんなそのためにサスティナ研に入ってきたのですから。でも、半ばくらいまでは、みんなサスティナビリティを避けていましたね。つながったのは、後半になってからです。
浅井郁哉  自分たちが考えたアイデアは、どれもサスティナブル空港と結びつけないと課題の解決につながらないことがわかり、避けて通れないという話になりました。そして、サスティナブル空港を「また来たい空港」と定義づけ、全てのアイデアに当てはめました。
佐伯あすみ  定義づけた後は「学ぶ」「親子」「巻き込む」など、キーワードを出し合い、提案につなげていきました。

写真を撮ってSNSに

飯尾歩  松本さんには昨年もファシリテーターをやっていただきましたが、今年のグループではどんな点に留意しましたか?
松本イズミ  基本的には自分たちで答えを出せる人たちなので、答えが出てくるのを待ちました。環境系の学生が一人もいないというのが、実はこのチームの強みだったと思います。
飯尾歩  こうすべきとかではなく、楽しいアイディアをみんなで育てていったんですね。
中嶌由唯  例えば、今、インスタ映えが流行していて、写真を撮りに行くことが多いので、写真を撮りに来 てくれたり、たまたま見つけた人がSNSなどで広げてくれて、私も写真を撮りに行こうと思ってくれたりしたらいいなと思って、記念撮影用パネルを提案しました。

うれしくて泣きそうに

田中嵩也  種から育てる緑づくりは、地域の方にも参加してもらうために、和綿を育てることにしました。協力者を地域で探したら、和綿を育てている小学生たちが見つかり、どんどん進みました。種から育てることにしたのは、自分が育てれば、また来たいと思ってもらえるし、種が採れればまた来年も育てられると考えたからです。
飯尾歩  最優秀賞をとった感想は?
佐伯あすみ  いちばんうれしかったのは、セントレアの方たちもすごく喜んでくれたことです。
浅井郁哉  みんなでがんばってよかったなと思いました。
松本イズミ  私もうれしくて泣きそうでした。
飯尾歩  何度も来てもらえるために楽しさを主眼に置いたのは大成功でしたね。

環境の見方が変わった

飯尾歩  皆さん、活動を通してどんなことを学びましたか?
田中嵩也  環境について、見方が変わりました。今まで積極的にやろうと思っていなかったことでもできるとわかり、これからはできることはやっていき、環境に関わっていない人にも伝えていきたいと思いました。
飯尾歩  可視化、行動の喚起、自発性の連鎖とよく言いますが、まさにそのパターンですね。知ると伝えたくなり、やらずにはいられなくなります。
中嶌由唯  どんなグリーンルームにしようかと考えている時に、街で緑に目が行くようになりました。私たちが提案したグリーンルームが実現して、それを見た人が緑はいいなと思って、家にも緑を置こうと思ってくれたら、がんばった甲斐があると思います。

体験通して成長できた

佐伯あすみ  講座で話を聞いたり、課題をもらったりして、知ることはたくさんあったのですが、自分たちが理解していないとうまく言葉にして伝えられないので、まずは自分たちが理解することから始めました。地球温暖化などは、大きすぎて親しみにくい面もありましたが、楽しい企画を通して、少しずつ環境に触れられたのが良かったと思います。
飯尾歩  私も「なんだ。こんなこと簡単じゃないか」と思ってもらうのが、サスティナ研の意義だと思います。
浅井郁哉  企画を作り、発表していくという初めての体験をして、6ヶ月前とは大きく変わりました。環境面でも、社会人に向けても、自分の中で成長できたと思います。
飯尾歩  皆さんおそらく未来をちょっと覗き見て、未来にちょっと関わる体験をできたと思います。何かを変えられるという成功体験も持ったのですから、ぜひ皆さんの中でもサスティナ研で体験し楽しかったことを自分自身の中でも持続していただきたいと心から思います。今日はどうもありがとうございました。

パートナー企業からの課題

 サスティナブル空港としてセントレアの屋内を緑でいっぱいにする企画を検討せよ!

解決策

 緑が“人”と空港をつなぐあいちの緑を地域と共に世界へ発信!!

具体的な展開案

  • 出発前にお客様がほっと一息つける緑の休憩所「グリーンルーム」を創出する。癒しや疲労回復の“体感”を通じ、「自分でも育てたい」「緑を大切にしたい」という意識を醸成する。
  • 知多市の特産物である知多木綿の原料「和綿」の、種まきから収穫までを、栽培経験を持つ小学生が先生となり、地域の同年代の参加者が空港内で体験する。
  • あいちの花と緑で彩られた写真スポット「愛と世界とフラワーフォト」。SNSで国内外に広く拡散される。

中日新聞朝刊 平成30年1月26日付掲載

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