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越前市の坂口、白山地区 外来種いない コウノトリ 環境づくりを

2017年08月07日

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 コウノトリを呼び戻す環境作りを目指している福井県越前市の坂口地区と白山地区では、約13年前から住民たちがアメリカザリガニなどの外来生物の駆除に力を入れている。今夏も地区内各地にあるビオトープやため池で駆除作戦を実施。里山本来の環境を取り戻すため、地道な取り組みを続けている。 (藤共生)

(写真)ザリガニを駆除するため、ビオトープをさらう子どもたち=福井県越前市湯谷町で

 今年6月。坂口地区にあるビオトープで、アメリカザリガニが発見された。2年前に池の水を抜いて徹底的に駆除して以来、見つかっていなかった。越前市エコビレッジ交流センター指導員の野村みゆきさん(58)は「飛んできた鳥の脚に卵が付いていたりして、繁殖したのではないか」と推測する。

 アメリカザリガニは、タガメやメダカ、ヤゴ、ドジョウなど、地区内にいる生き物を食べ、繁殖力が強い。水草も食べ、増え続けると生態系を変えてしまう可能性がある。野村さんは早めの駆除が必要だとして、7月25日、参加を希望した同地区の小中学生14人とともに、実行した。

 ビオトープの水を抜き、生き物を網で集めた。ドジョウやタガメは別のビオトープに移動させ、ザリガニは土に埋めるなどして処分。干上がった池には石灰をまいて、ザリガニの卵などを駆除した。

 白山地区でも7月上旬、地区内のため池でアメリカザリガニを駆除した。市内各地から親子連れ20人が参加。200匹を釣り上げた。主催したエコ・グリーンツーリズム推進団体「水の里しらやま」会長の堀江照夫さん(80)は「地域本来の生態系が壊れてしまうのを防ぎたい」と話す。

 コウノトリはアメリカザリガニも食べるが、住民らが目指すのは在来種による「コウノトリが生活可能な環境」の実現だ。野村さんは「コウノトリが安心して住める環境は、人間も安心して生きていける。子どもたちに生態系の仕組みを伝えたい」と話していた。

中日新聞朝刊(福井) 8月7日付掲載

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