子どもCOP10あいち・なごや

対話する。立ち上がる。つなぎ合う。

 生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)期間中の10月21日(木)〜25日(月)、「子どもCOP10あいち・なごや」が、海外31カ国80名、国内122名、総勢202名の子どもたちにより開催されました。グループ討議やエクスカーションに加え、24(日)には「国際子ども環境会議」がアートピアホール(名古屋市)で開かれ、環境未来探検隊による白神山地の報告、世界生物多様性マップや保全に関する行動計画の発表に続き、「提言」が名古屋市長に手渡されました。

「国際子ども環境会議」 提言

10/24(日)全体発表会関連プログラム

「正直になって心の声を聞いてください」と訴えるUNEP(国連環境計画)のナタル広報担当官(右)「生物多様性は、私たちのいのちに関わること」と話す愛知県の神田真秋知事(左)

いきものの中で人間は一番ではない

 日本を含む世界32カ国から集った子どもたちは、生物多様性の保全や持続可能な利用、普及啓発の大切さを学び、自ら行動を起こすことを決意。世界の人々に向けて共に行動することを求めました。

人と自然が共生していくために

 はじめに『環境未来探検隊』が『白神山地』を訪れた感想を報告。山地内で世界遺産に登録された区域はすべて鳥獣保護区に指定され、現在ではそのうち限られた区域しか立ち入りが許されず、そのため、今まで生活の一部だったブナの森と住民とのつながりが失われつつある現状に、人と自然がどのように共生していけばいいのか、COP10を機会に考えたいと訴えました。

「生物多様性の輪を広げよう!」とアドバイスするCOP10アドバイザー、香坂玲氏と"お洒落エコ"を推進するタレントの林
マヤさん

生物多様性を脅かす問題点を洗い出す

 次に、世界生物多様性マップの発表が行われました。会議前の合宿では、ワークショップや提言内容に関するグループ討議が重ねられ、海外参加者らは、植樹を「木を植える」といった子どもらしい表現へ手直しするなど、細部にもこだわりを示しました。マップ作りにおいては、各国の生物多様性の問題と解決への取り組み事例を皆で学び合いました。

私たち子どもも意思決定に参加したい

 その後、会場の参加者と提言内容について意見交換し、「土地利用をしっかり考え、賢い開発をしないといけない」「温暖化対策として、アスファルトに打ち水を」「自然や野生動物のための保護区を」「子どもはもっと大人と話をすることが大事」「子どもも意思決定の場に同席すべき」といった意見が寄せられました。

提言を披露し、「個性的にのびのびと!人間の多様性も大事」と話す河村たかし名古屋市長

生物多様性にやさしい街へ

 こうして皆の意見を取り入れた『子どもCOP 10あいち・なごや提言』が、河村たかし名古屋市長に手渡されました。市長は、「この流れを街づくりに引き継ぎ、生物多様性にやさしい街を、皆さんと一緒につくっていきたい」と力強く語りました。

さかなクンとジョンさんの地球への愛情とユーモアあふれる話に、会場は笑いと感動の渦に包まれた

さかなクンとジョン・ギャスライトさん登場 
海と陸をテーマに自然の魅力語る

 午後には『第19回国連子供環境ポスター原画コンテスト』表彰式に続き、「青い地球のひみつ」と題した、さかなクンとジョン・ギャスライトさんによる海と陸をテーマにしたトークショーが行われました。多様性に満ちた魚の世界やツリークライミングを通した木の魅力に触れ、聴講者は自然への興味と愛しさがさらに深まったようです。

主催者からのメッセージ

酒井祥亘さん(愛知県環境部環境政策課)

生物多様性の問題とは、大人だけの問題ではなく、子どもを含めたいろいろな階層の問題です。今回の環境会議では、愛知県・名古屋市・企業などからなる「子どもCOP10あいち・なごや実行委員会」及びUNEPの持つノウハウを結集し、10歳から15歳までの世界中の子どもが参加。地球はこうあってほしい、そのためには今こういう問題がありこういったアクションを起こすべきだと話し合いました。彼らの多くが環境分野を牽引していく存在に育ってほしいですね。

加藤幸雄さん(名古屋市教育委員会指導室)

名古屋市では2006年から、政令指定都市の子どもたちが名古屋に集い、子ども環境会議を毎年開催してきました。今回子どもたちが作成した提言は、市内の学校に配布しました。学校の教員や保護者の皆さんたちの協力を得て、生徒会や児童会、各家庭で積極的に取り組みが進められ、生物多様性を守る活動が広がっていくよう願っています。

セオドア・オーベンさん(UNEP:国連環境計画)

子どもの可能性を引き出すコツは、誠意をもって話を聞くこと。アイデアや意見を引き出すことが能力向上につながります。考えの形成期に環境保全の知識を提供すれば、早くから環境にやさしい考え方を身につけるでしょう。(子どもたちへ)この地球は大人のものではない、あなたたちのものです。君たちがアクションを起こさない限り、今より更に悪化した地球を引き継ぐことになるのです。

参加した子どもたちの声 エクスカーション 交流プログラム

2016 愛知環境賞

第75回 中日農業賞

地球のいのち、つないでいこう

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