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COP10(国連地球生きもの会議)、今月11日からいよいよ開催

 今月、いよいよCOP10(生物多様性条約第10回締約国会議)が開催される。「愛知・名古屋」の名前が、環境の条約の交渉の歴史で成果を残せるのかどうか、注目が集まるところだ。

 さて、生物多様性に限らず、世界の日本への期待は一般の人々が思う以上に高い。特に自然災害後の生態系の復元、資源の循環的な利用、環境エネルギーの分野など、生物多様性と関連する環境の技術力に対する期待は高い。また、人材育成や技術移転を通じても、発展途上国を中心に期待が高い。

 一方で、日本としても無制限な資金やノウハウの流出ではなく、国際社会において支援の効果が高い分野での協力で優先順位をつけていくことが重要となろう。

 COP10では、政府、産業界、市民社会などがさまざまな形で協力をしながら、日本として国際社会でどのような役割を果たしていくのか、どのように国際社会での存在感を発揮していくのかを示すチャンスといえる。

 10月11日からの最初の一週間は、現代のバイオテクノロジーによって変えられた生物や組織体に関するルールであるカルタヘナ議定書についての話し合いが行なわれる。そうした遺伝子組み換え生物や植物などの国境を越えた移動に関する場合に適用され、万が一従来の生態系に影響を与えるなどの事故があった場合の措置に関する国際的な取り決めについての注目が集まっている。

 技術的な議論に加えて、どのような世界を築いていくのか、ヴィジョンを示すことが何より重要となろう。

 COP10支援実行委員会アドバイザー 名古屋市立大学大学院経済学研究科准教授 香坂 玲

 生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)公式ウェブサイト


著者プロフィール

香坂 玲(こうさか・りょう)

静岡県生まれ。東京大学農学部卒業。ハンガリーの中東欧地域環境センター勤務後、英国で修士、ドイツ・フライブルク大学の環境森林学部で博士号取得。2006年からカナダ・モントリオールの国連環境計画生物多様性条約事務局の勤務を経て、4月より現職の名古屋市立大学大学院経済学研究科の准教授(林業経済、環境政策論)。COP10支援実行委員会アドバイザー。国連大学高等研究所客員研究員を兼務し、里山の評価などに参画。

著書『いのちのつながり よく分かる生物多様性』<中日新聞社刊>発売中。

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