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生物多様性と認証:消費者としてできること

 皆さんは、身の回りに認証や規格が沢山あることをご存じでしたか。もともとISOなどの規格は、貿易を通じてやり取りをするのに、それぞれの国で中身や機能が異なっていては大変なので、ある程度、統一されるように取り決めているものです。

 さて、私たちの身近な食材や品でも、認証材があります。例えば、海産品で、取る量や取り方に配慮した、海のエコラベルといわれる、MSCという認証があります。全世界で5,000品目以上、日本でも180品目以上が流通しており、一年間で50%以上の売り上げの伸びを記録するなど、注目を集めています。WWFジャパンでも、サケ、タコ、ウナギなどの魚ごとに現状の課題とMSCの重要性についてHPで報告しています。

 他にも木材や紙では、その流通プロセスに配慮した製品に与えられる森林認証があり、国際機関のFSC(森林管理協議会)などが10年以上も前から活動をしています。また、コーヒーでも、持続可能であるように生産され、地域社会も潤うような製品に対してはフェアトレードやカエルのマークのレインフォレストアライアンスなどのマークがあります。

 規格や認証はルールを決める非常に重要なツールとなっています。携帯電話などの電子機器や企業の行動規範など、そのルールの作り方次第では、有利になる企業や地域もでてきてしまうので、多くの団体にとって時には死活問題となることもあります。

 生物多様性に配慮しながら、世界で日本が良い存在感を示していくための、私たち消費者一人一人が取り組める行動を示す仕組みでもあります。

WWFジャパンホームページ「MSCについて」

お知らせ

名古屋市立大学開学60周年記念
市民公開シンポジウム 食からみる生物多様性の世界

日時 2010年7月31日(土)午前10:30〜12:00
場所 名古屋市科学館サイエンスホール(名古屋市中区栄二丁目17番1号)
申込方法 http://www.nsc.nagoya-cu.ac.jp/opensympo.html
締め切り 7月16日(金)必着

 私たちの食卓のうえの食物と生物多様性は実は深い関係がある。それは遺伝子、種、生態系、それぞれのレベルでつながりあっています。例えば、同じ貝や米であっても、色や味が違います。あるいは、野菜や果物の栽培には、受粉をおこなっている昆虫や動物の役割が欠かせません。

 本シンポジムでは、遺伝子、種、生態系のレベルでの世界と日本の現状や事例を交えながら、いまなぜ生物多様性が重要なのか考えていくこととします。

 COP10支援実行委員会アドバイザー 名古屋市立大学大学院経済学研究科准教授 香坂 玲

 生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)公式ウェブサイト


著者プロフィール

香坂 玲(こうさか・りょう)

静岡県生まれ。東京大学農学部卒業。ハンガリーの中東欧地域環境センター勤務後、英国で修士、ドイツ・フライブルク大学の環境森林学部で博士号取得。2006年からカナダ・モントリオールの国連環境計画生物多様性条約事務局の勤務を経て、4月より現職の名古屋市立大学大学院経済学研究科の准教授(林業経済、環境政策論)。COP10支援実行委員会アドバイザー。国連大学高等研究所客員研究員を兼務し、里山の評価などに参画。

著書『いのちのつながり よく分かる生物多様性』<中日新聞社刊>発売中。

2016 愛知環境賞

第75回 中日農業賞

地球のいのち、つないでいこう

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